せぴあ色したおもちゃ

Jack in the BOX

 

   かげぼうし 詩的・私的考察  そよ風の贈り物  くもの巣の虜 
 あかね色の郵便箱
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いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
著作権は放棄していません。文章以外の挿絵 壁紙は素材サイト様のものです

ため息はさくら

三月、弥生月は大晦日よりも

きっぱりとした線で一年を区切る

慌ただしくも新しい冒険への尻込みや期待感を

ごちゃごちゃに混ぜ合わせ

目新しい世界への切符と一緒に

ニッポンの花が色を添えてくれる

過去は大事な想い出箱に鍵かけて

未来の扉を開かなくちゃ

がんばれ、一年坊主たち

*あいは*

すぐに

ブルーな気分に

塗れちゃう愛は

恋に恋した

ベビーブルー

愛は

いつだって

藍よりも深く

あなたの瞳に映る

空の色

*スフィンクスの密輸入*

飛行機でおよそ13時間強

豪華客船クィーンエリザベス二世号で行くと

どの位費用や時間が掛かるかは知らない

あたしたちの今とは半日遅れのずれがあり

赤道は越えないけれど日付変更線は跨ぐ

こんな時に極東に居るんだなって実感するあたし

日出づる処のあたしから昨日のあなたへなんて

手紙を送ればロマンチックかもね、やんないけど

飛行機代はピンキリで

がんばって見つければ

10万弱で往って帰って来られちゃう

国内旅行より割安感満載かな

グルグル廻る地球儀じゃなくて

平面の世界地図で見ると

所謂ひとつの美しい国は紙のほぼ真ん中に位置して

右側に額縁のような大陸の

青森県八戸とほぼ同じ緯度に存在する

決して眠らない街、衆愚の町、ビッグアップル

丘の島のド真ん中、摩天楼の緑の憩いの場の

東側中央に鎮座する美術館に所有されている

スフィンクスに岡惚れのあたし

保護する為にエジプトにあった神殿が

そっくりそのまま移築、展示されているが

ギザの大スフィンクスはまだない

クリスマス時期には

教会のファサード前に

大きな樅の樹が飾られうきうき陽気な気分で

怪盗ルパンかキャッツアイに変身

ちょいと失敬したいスフィンクス

(実はあたしのハートに密輸入済み)

印象派へと至る大回廊の一画で

朝は四本足

昼は二本足

夜は三本足

と声高に

オイディプスに問いただしている凛々しいお姿

手に触れるものも目に見えるものを信じずに

己の内面に問いかけると

まるで男女間の火花が見えるような一枚が出現するらしい

あたしのスフィンクスは絶対見るべき傑作である

*アル・コール*

本日は雨であーる

お酒が呼んでいーる

羊の枕でグッスリうーる

快眠快便健康えーる

おーるナイトで遊ぼう、みんな

辞められない止まらないかーる

指切りげんまん約束破って指をきーる

暑いよりは寒いほうが嬉しいくーる

蛙が鳴くからやっぱりけーる

呼ばれてこーるタールに躓いた

*青白い街灯の下*

さくらの便りが届く頃にいつも思う

4月が新年度だからか

裸ん坊だった樹々が
色を着飾っていく時期に呼応するように
春は変化のとき、旅立ちや新しい出会いが

その大事な一歩を踏み出す為に

寒く厳しい冬の間に
じんわりと/急激にでも
まだまだ留まっていたくても
変わる為の用意をしないと

もう二度と戻って来ない今だから

堪能しなきゃもったいないし
目標に向かって突き進まなきゃならない

やり直しはきかなくても挽回はできるはず

(サクラは咲くよ)

手に入らなかった夢を憶い
さめざめと泣き暮らすのは簡単だけど

臆病風に吹かれて縮こもりもせず
また次の夢を追いかけていける柔らかさが
きっと本当のリセットボタン、だから

(潔く散ってもまた咲くよ)

ほんのりと灯るあかりを目指し
急ぐ家路で思い浮かべる色は

暖色系

この頃の街灯はぼんやり橙色

それでも凍てつく冬の夜に
進むべき道に躊躇し
いつの間にか
その目指していたはずの道から
弾き飛ばされ
とぼとぼ歩き始めた道を照らす灯りは

青白く光っていたに違いない

*ウ”ァンパイアでポゥ*

春になっても苺を摘みには行かない

それでも時々
その世界観に浸りたくなる

花男のF4よりもメジャー(ではないのか)

エドガーメアリーアランの三人組

硬質の黒い線で描かれているのに
沈丁花に絡まるふわふわの巻き毛と衣擦れの音
まっかな唇、青く吸い込まれそうな瞳

年輪を重ねても月日だけが零れ落ち永遠に変わらない彼ら

トランシルバニア、吸血鬼、ドラキャラにも興味は無いのかも、でも

ヴァンパイアと言う言葉には触手がざわざわと蠢いてしまう

引っ掻き傷のような下弦の月と星が瞬いて
恋に恋していたあの頃の気分に涙が出ちゃう

だって、女の子なんだもん

あれから幾度もさくらが咲いては散っても
捨てきれなかった想いが変色した紙と供に蘇ってくる

*春の告白*

大胆不敵な夏に

まっかでアモーレな大輪の花を咲かす為に
春は薄紅色の風を巻き起こすのだろうか

季節はちょっとばかり懺悔の告白をする

春のそよ風にそそのかされて
一足早く終日のたりした勘太郎は

真白き花を咲かす手段を
うっかりどこかに置き忘れてしまった

将軍の冷たさにニヒルを感じていたのはずっと昔

夏の熱情に焦がれてる今は冬を殺そうと画策している

だるま落しで先送りを繰り返す、ねじれを起こした季節は
もう夏しても良いかもとこっそり思っている

春は秋の空よりも気まぐれで気性の荒い姫様で
台風の目に恋をして泣き暮れてみたいお年頃

こんなじゃじゃ馬ならしを買って出る奇特な御仁を切望している季節です

*五時*

今日の日の出の時間は五時四十二分

これから毎日一分毎に日の出の時間が早まって一月後には日の出の時間が五時になる。
それでも一番早起きのお日さまは四時二十五分、それより早起きする事は無い。一般的
に昼の時間は日の出から始まる事になっているのに、七時にならないと朝未だ早過ぎて
半分夜のような感覚だ。この頃では終電の時間まで駅前のスーパーがコンビニに対抗す
る為にしっかり開いていて、夜がだいぶ更けても住宅地でさえ人の営みが静まる事も無
い。スーパーまでも宵っ張りの現代人のようで、昼が始まって五時間も経たないと開か
ない。早起きは三文の得だったはずなのに、わざわざ早起きするにはある程度特別な事
でもないと損だと思ってしまう。五時代に急ぎ足でその日の糧を稼ぎにいく人はなんだ
か眠そうで、活力に満ち溢れてなくちゃいけないはずなのに後ろめたそうに見える。そ
ういうあたしだって、このところ、夜明けも見ずに寝惚けてばかりで、やっと昼が始ま
るちょっと前に昨日までの鬱屈を布団から吐き出して、朝の新鮮な空気を循環させたい
かなと思っても、花粉症なんて言う現代病の御陰で恐ろしくて窓も開けられやしない。

*微熱の夜*

梅、マグノリア、沈丁花の薫りに誘われて

さくら色の春風は

あたしの心の奥底で
零れてしまい
掴み獲れなかった
夢を咲かす

甘酸っぱくて
痛々しくて
胡散臭くて
ええかっこしいで
おっかなびっくりだったあの頃の

暑苦しくも狂おしい
ふわふわと、浮ついた
砂を噛んだようなザラザラとした気分

しょっぱ過ぎて

ナメクジは絶対避けて通りたかっただろうな

咲かなかった花を悼んで
蒼く透き通った過去が涙を流すのか

雨が

薄紅の花を散らし
アスファルトに叩き付けていく

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こちらは管理及び著作権主張者である山南薫のかけらです
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