せぴあ色したおもちゃ

Jack in the BOX

 

   かげぼうし 詩的・私的考察  そよ風の贈り物  くもの巣の虜  
あかね色の郵便箱
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いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
著作権は放棄していません。文章以外の挿絵 壁紙は素材サイト様のものです

*五月晴れのあしたへ*

あまだれ

さみだれ

五月晴れ

あした晴れたら、なにしよか

*瑠璃色苺大革命*

厳しい冬の間、世界はモノトーンに塗り込められる

やせ細っていた山々が
一雨事にむくむくと緑色に膨張を始めると
徐々に華やかに色を咲かせる、こちらテラ

cherry & berry、どっちが好き?
very berry blackberry blueberry & strawberry
色々いっぱいのベリーがキッス

革命前夜、風薫る五月、
天高く泳げたいやき君
新緑を映す蒼い空に負けず、
瑠璃色に輝く苺大福
宇宙に浮かぶ地球みたいにあおく光る

そう、命在る物はきっとみんなで地球色

春をつれてきたイチゴは
つやつやに甘く、
ほんのりと風にささやいて
とろんとろんと紅く空にほどけていくと
地球と同じ瑠璃色を纏い
きみの片隅で同調を始める

色彩大革命で紅い色は根本から瑠璃色へ覆され
信号機で右往左往する車続出

事故にならないように願掛けて

西暦2051年、黄金週間100周年のイベントが

静かに暮れていく空は瑠璃色

見つめているきみの笑顔は苺色

*詠えるロッカー*

この頃先生は子供の全てを把握したいのか
不審人物を排除するだけじゃ足らずに
学校内にテレビカメラを設置
見える物だけが全てではない事実を
大人は忘れてしまったのか
自分の目に映るものだけを信じていたいらしい

鍵のかかる日記帳に嘘を並べているあたし

おうちには存在しないけど、学校には必ずあるロッカー

鍵なんかあるんだかないんだか、ロッカー

いつだって急いでいる時に限って、言う事を聴かないロッカー

設定したしたはずの番号で開かないロッカー

ガンガン叩いてぶっ壊していたロッカー

いらない荷物だって無言で引き取ってくれたロッカー

ナイショの秘密も引き受けてくれるロッカーに
王様の耳はロバの耳だなんて詠ってほしくはない

人の口に戸は建てられないけど
最後の砦のロッカーに
大きな声で詠われちゃった日には
あたしはいったいどうしたら良いんだか

赤ちゃんポストがコインロッカーベビーを救えるなら
ティーンの悩める気持ちはロッカーに仕舞いたい

絶対煌めく詩の宝庫だからって

黙っていてね、ロッカー

*デジタル・ワールド*

パンドラの箱だったのか定かではない

黒い魔法の小箱の扉をあけてしまった
目新しい冒険談のまっただ中をうろうろ
見る物聴くものうきうき楽しくって
実体験しなくても経験値が倍増していく
ワクワク得した気分
人生の隙間を終わり無き物語が静かに息づいていた

現実に身の置き所に困ったら、
仮想世界はあなたの希望の☆

世間の風の冷たさに嫌気がさしても
そこは安眠毛布のような場所

でもね

実は手に負えない獣が潜んでいて
ひとたび牙をむいてきたら
あなたを丸呑みするのは容易い

電源を切ればおしまいに出来れば良いけれど

自分の感情とうまくつきあっていけるか、そこが肝要

電脳生活は現実とパラレルで存在する
自分そのものである事実に愕然

結局自分と言う存在が丸見えになっていく

ちゃんと自分を愛せますか?

*灰と雪*

瑠璃色や萌黄出す緑色と原色の花々が
ゆらゆら揺れている中
灰や雪を見いだすのは容易くはない

家中が電化されていくと
囲炉裏も暖炉も滅多に見つけられず
たまにあったと思って覗くと
金魚やメダカが泳いでいたりする

灰冠り姫はいないし、お茶殻で掃除もしない

遠く山の頂きにわたぼうしを見かけても
雪を踏みしめるサクサク感も
フワフワと漂う吹雪の冷たさも遥か彼方

雪色真っ白だった兎が灰色カメレオン化しても
樹の根っこに躓いたりもせず
つんつんみどりの中
かくれんぼをしているはずで

五月晴れのむこうがわに
降り忘れた灰色の雪雲が
ちゃっかり隠れていたりするのかな

燦々と降り注ぐ日の光と影に
ちらちらと蠢く灰色と雪色

緩んでゆく陽射しで色を紡いでみても
本物は凍りつく季節までしばしお預け

意気揚々と花咲か爺さん活動中

*やわらかい肩*

門限を破って忍び足で帰った玄関先に

どっしりと仁王立ちしていた母も

どんないたずらをしたのか

子供をガミガミ叱っていた怒り肩も

男の不実の証拠を

ポケットから見つけちゃった隣のおかみさんも

初めての恋に破れて

シクシク泣き崩れている少女の折れそうな肩も

坊やにねんねのご本を読むときはほら、やわらかい肩

 

おかあさん、ありがとう

*扇風機にコエ*

掃き清められた玄関先に打ち水しませんか?

天井にファンをつけても
南国特有の怠惰な湿った雰囲気は味わえない

そう、

空調で管理された夏が
置き去りにしてしまった夏もある

蝉時雨

風にゆるくそよぐ風鈴

のこぎりでシャリシャリ切り出された氷

水遊びに歓声を上げるこどもらを呼ばわる母の声

真剣白羽取りのごとく廻っている羽を
人差し指一本で止めた事ありますか?

*あしたのわすれもの*

夏日を更新するはずの五月晴れが連れてきたのは
冬の残滓のような冷たさで
渺々と吹き荒れる毎に世間を震撼させている

鉄板を舞い上げてしまう風は
それでも人を飛翔させたりはせず

降下する緑に包まれるアスファルトが哀しい

ヘルメット入れに仕舞って子を見殺しにしても
赤ちゃんポストの存在を別次元の話だと感じていたのか

そして大黒柱だった父親はいつの間にか
踏み越えていく対象にもならなくなってしまった

エディプスコンプレックスが進化すると少年は
切断してしまった右腕を白くペイントするのかな

人を傷つけるのは卑怯だと言う当たり前の常識は
いったいどの辺りに棚上げされてしまったんだろう

快楽に身を任せ過ぎて苦しみとか痛みとかに目も向けず
越えては行けない境界線が曖昧になっていく

いくらグレーな解決が好きでも
クロしろはっきりさせとかなきゃだめな事もある

いつの間にか規制されていたはずの武器は
隣人のたんすの中に
ひっそりと仕舞われているのかもしれない

*戯曲*

人生が一幕劇の舞台なら
あたしの物語は中盤を過ぎて
ファンファーレを打ち鳴らして
クライマックスを迎えても良いはずなのに
なんか、パッとしない

ゴトーを待ちながら的乗りのおはなしより
ブロードウェイ張りとまでは行かなくても
ミュージカルチックに
ジュンプ、タップ、ダンス、とステップ踏んで
ベルバラ的愛をきらきらしゃんしゃん
謳いたいのだぁ

戯曲家様、どうぞ
あたしが主役の舞台では
そこんとこ、お間違えなきよう、
よろしくお願い申し上げまする

こんな大時代な言い回し、
間違いだらけの滑舌では
降板を言い渡されそうかな

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くもの巣の虜あかね色の郵便箱

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