せぴあ色したおもちゃ

Jack in the BOX

 

   かげぼうし 詩的・私的考察  そよ風の贈り物  くもの巣の虜 
 あかね色の郵便箱
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いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
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さくら色のなみだ

*噛みつく童話*

ふーる、fool、ふーる、who
可哀想に、ひとりぼっちの嘘つきが
櫻吹雪を降らすApril foolな日曜日に
ふっと、footがふと思い付いた足のあした

(そう、あなたはきっと無様に躓くでしょう)

お日さまカンカン照る陽射し
それでも春は霞たち
雨降り坊主を呼んでいる

青空でさえぼんやり曇ると
桜並木はぼんぼりのよう

さくら色の涙を零す

あなたを覆い尽くす空が
嘘つきキツツキと呟く

寂しい嘘がつきたくなったら
月に吠えずに
キツツキになればいいと
ママが教えてくれたのに

哀しい嘘つきなあたしに
ひらがなまでも噛みついてくる

あなたには幸せになってほしいと願ったのは
ヤッパリ、卯月ついたちが見せた嘘でした

*はれんち*

あたしは嘘つきだけど

人にも劣る振る舞いをした事は無いはず

でもおとといの夜、母に

そんな恥知らずの人間に育てた覚えは無い。

と言われちゃった

だって、しょうがないじゃん

たまたま好きになった人に

奥さんと子供がいただけじゃない

どうしてあたしが幸せな家庭を願っちゃだめなの

ヤッパリ、なんでもかんでも早い者勝ちだったの

そんなの、早く生まれた人ばっかり

ひいきしているみたい

ズル〜イ

*金属は湿っている*

ブーン、ブーン、ブーン、ブーン・・・・

風に葬られ、散り急ぐ花は
雪の女王に見初められたのは確かで
陽射しは雲の彼方
雷雲と駆け引きをしている

パァッと潔く消えてしまえば、良かったのに

(あなたの笑顔が
(崩れ落ちてくる空に
(壊れてしまった蛇口のように
(ピチョン、ピチョンと浮かんで

ちょきちょきと太陽を切り刻み
大地から灰色緑を呼び起こし、
遠くタクラマカン砂漠から
ざらついた想いまでも届けてくれる

グ、グゥっと春に共鳴するはずの音叉は
正しいおとを取り損ね、涙を流したよう

待ちぼうけを喰っちゃった、湿った気分は
孤独な寒さばかりをぶり返す

(ジャンケンポンで後だしをしたのはあたし)

幼子のように鳴き叫んでも
手に出来なかった幻影が
零れ落ちていく

それでも

季節がチューニングした今朝は
ガラス窓に黄色のあとを残し
蒼い空を描いていった

ブーン、ブーン、ブーン、ブーン、ブーン、ブ・・・・

*木陰*

ねぇ、あなた

もしも生まれ変わるなら

春先の冷たい雨にも負けず

夏のカンカン日照りにも負けず

秋の変わり身の早い葉っぱにもめげず

冬枯れの寒さにも負けない

一本の

名も知らない気になる

樹になって

そして、あたしは

風になりたい

四季折々の色に染まって

暖かくなったり

ぬるくなったり

まったりしたり

冷たくなったり

しーんとしたり

一年中みどりのあなたを

季節の風で彩るの

木陰の下であたしが

そっとそよげば

きっと、毎日に

鬱屈し、疲弊してしまった世の中の

2つでひとつの

ほっとできる場所になれるかも

ほら、葉っぱが奏でる風のうた

ねっ、あなた

だから

もしもあなたが生まれ変わるなら

いつも青々と茂っている

常緑樹になってね

*さくら2007*

風に弄ばれ、雨に嬲られ
春の欠片は
華やかで暖かで
何処か哀しい

春一番と供にやってきた
サクラ色の季節は
緑色に変容して
ひねもすのたりと
猫とうたた寝中

寝過ごしたりしないように
風が時々渺々と騒ぎ
雨まで降らすと
空に虹の架け橋

春のレクイエムは
いつだって薄紅色

ハラハラと音も無く
降り急ぐ花びら

風に乗って遠く

それでも黄砂のように
海を越える事はない

冬の根雪のように
地にまみれ
風に葬られても
ふとした狭間に
咲き誇っていた時を想い
セピア色のあの頃まで蘇ってくる

心模様を呼び覚ますさくらかな

*さかさバケツ*

あの時サ、カあサんにツケバ

きっと素直にパパに

おめでとうって

言えたかもしれない

あのひとが

好きとか

嫌いとかじゃなくて

どうしても

逆さまの箒と一緒に

さかさバケツを

玄関に置きたくなってしまう

ただ、それだけ・・・

*春に過ごす*

寝過ごす街に喝を入れるのは
ピンヒールの靴音

一年中食べ過ぎたり、飲み過ぎたりする街が
眠り姫の物語する季節は春

ぽっかり微笑む陽射しに
散歩中の乳母車の赤ちゃんも
営業中の働き者も
公園のベンチで一息ついたなら
魔女の魔法をかけられたのか

うつらうつら

ひなたぼっこの猫のように眠り込む

駅から吐き出された人々が一日中
忙しそうに働く摩天楼も
鴉だけがせわしなく
蠢いている時間帯には
まるで
オーロラ姫を助け出す
王子の気分を味わえる

さて、帰ろうかと思った一瞬
打ち合わせと称して飲みに出かける課長から
丸投げされた企画を
プレゼン資料にする為、会社に急ぐ

カツンカツンと響くヒールは
うっそうと茂った蔦を
切り倒した斧の音みたい

眠りこけていた街をほどく呪文

*耳の産声*

花冷えのころ

すきとおるあおと

ぬくもりをさがしながら

蝶のようにとびたち

風の声をとどけに

あなたの耳で

蕾になって

向日葵のだいたんな喜び

わすれな草のブルー

おしろい花の弾けそうな怒り

スズランの可憐さを

たんぽぽのナイショ話を

口ずさんでいます

*五感する*

さくら色の雨が降ると真っ逆さまに春になる

鼻孔をくすぐるみどりの息吹、お腹いっぱい吸う
するとくしゃみ百連発で花粉症勃発
マスクサングラスの完全防備
裸ん坊で日光浴は皮膚癌を恐れて止められる始末
これじゃ五感も退化しそう

それでも春霞と見紛う黄砂が吹くと
ざらざらと遠くタクラマカンの肌触り
月の砂漠をはるばると駱駝に乗りたい気分
未だ第六感とでも言うのでしょうか、
夢見る夢子は元気です

ざわざわと樹々を揺らす風のうたを聴きながら

(魚は簡単に三枚におろせなくても
(日本の台所の流通は世界規模で
(季節の走りを簡単に口まで運んでくれる

春は黄色でとろんとろん

夏は燦々と火傷しそうなおひさま色

秋は渋柿色でちょっと酸っぱくて

冬は枯れ果てた色に塗りつぶされても

季節は大船に乗って
まな板の鯉よろしく簡単に食されていく

えぇ、柔らかい語感で(どうぞ)
季節がいつの間にか互換していたとしても
五感しちゃわなきゃ損てなもんでしょう

*木漏れ日隠れ*

ぷくぷくとうまれ落ちるみどり

重なって、傘鳴って、昨日も雨

折りたたまれていく日のひかり

雨降りお月さんを泣かしたのは

さくらのかんざし、つげのくし

ヴィーナスにご執心のアポロン

天高く、そよげ、かぜ薫る五月

燦々と雫も滴らせ太陽の縞模様

葉っぱで転がっている影の輝き

ふわりふわりとちょうのように

かげふみあそびによっといで!

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