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せぴあ色したおもちゃ箱 |
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Jack in the BOX
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冷え冷えとした研ぎすまされた季節から
春一番が吹いたとたん
うすもやにふんわり包まれたパステルカラーな日常が
出現するようなそんな毎日
もう、花粉だって何のその
くしゃみ百連発で
燦々さんの太陽sun
ルンルンルンでお散歩sun
マスク、ゴーグル、軍手、帽子の
銀行強盗もまっちぁおな装いで
春の兆し満喫中
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蔦の絡まる瀟酒な鉄骨のアパルトマンの朝は姦しい
おくにことばが行き交って
美味しいゆげが湧いてくる
毎日どこかのお部屋から
喜びのうたがあふれ出し
ある部屋のかた隅からは
哀しみのうたが滲みだす
自分本位でゴリ押すと
破裂おんが満ちてくる
誰かの為に涙して
誰かの為に喜んで
挨拶には満面の笑顔仮面と思いやり
隣の芝生のあおさを羨むよりも
きれいと嬉しがる気骨がほしい
みんなほんのちょっと飢えていて
そして、少しだけ満腹なおうちが
一つだけのテラという共同住宅に
ちんまり、きっちり収まっている
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ぽかぽか昼間の日だまり
橙の球体に凝縮していく
影が長く長く伸びていき
空から闇を呼んでくると
おうちの中にぽかぽかは
いちもく散に逃げていく
街の灯りはきらきらきら
ほしのようにまたたいて
さびしんぼの小さな胸を
キュキュッとくすぐって
ちどり足でさまよっても
ぬくもりはそこにはない
ほら、ねおかえりなさい
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はしっこの村にはな
働きもんのじさまと
ばさまが住んでいた
お日さまよりも早起きで
毎日、一汁一菜の粗食
いろり端にはやかんが
チンチンと湯気を上げ
窓辺には四季折々の彩り
雨降る日にも星降る日にも
肩寄せ合っていつの間にか
供に白髪が数えられるより
増え、皺が深くなっていく
たそがれどきには
櫛がかけるように
一人またひとりと
まんなか街なかに
出てった子供達の
朗らかな笑い声が
聞こえてくるよう
そんな時は
家畜やいぬとねこで
ぎゅうぎゅう詰めの
ちっちゃなおうちも
なんだかすきま風が
小さな胸をちくんと
幸せも欠けた月のよう
それでも自然の恵みを
がっちり掴んで感謝し
健やかに暮らしてたとさ
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このこどこのこ
カワズの子
とんぼのこ
のこのこの児
何処へ行く
杉の子のこのこ 小春の子
とんがり帽子で冬を越す
裸ん坊の山々で緑 深く
春風吹くと今日に膿んだ
禍々しい花粉攻撃を開始
杉の子のこのこ 今年の子
タケノコ 数の子 もやしの子
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心にはなな色の種
宝箱へしまわずに
とびきりのお花を
蒼い哀しみひとつひらき
怒りの紅ふたつ咲き誇る
ピンクな喜びみっつ綻び
美味な黄色蒲公英よっつ
今日に爛れた橙いろ五つ
苦しみの紫六つ向こうに
幸せの蕾は七つみどりに
大地の色へと溶けていく
樹々は白く透き通るよう
根元にはいつも七つの種
感情が明滅し爆発する色
咲かせましょう
満開の花を抱き
ほら、春が来る
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厳しかった今年の冬の寒さに
思わず手にした鰐の着ぐるみ
澱んだ日常の沼地にひっそり
停滞中の鰐輪にくろこだいる
しとしとピチョンと桜色の雨降る日曜日
菱形の鎧はギシギシと軋んだ音をたてる
しとしとピチョンと花降る春流れ風緩む
アーガイルな鎧のボタンを一つ緩め始め
日増しに強くなる陽射しギョロ目は乾く
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あぁ、今日も朝日が昇る
坊さんがひとり佇む
ガリレオ・ガリレイを吸って吐き出した
今は三時三十三分
ルンルン留守番上手な瑠璃カケス
なんだ坂こんだ坂
苦労ばかりが張り付いて
ろくでなしを引きずって歩く
こんな僕らはくじけない
だから、大丈夫V
いつでも笑って泣いて
留守番電話が応答中
半分のはんぺんに齧り付く
今晩の食事はグダグダ煮込んだおでんだね
倫敦でロンド、ずんちゃっちゃ
問題は山積みでもへっちゃらさ
ガンガン頑張る頑固者
ええ加減なえぇカッコしい
昨日の疲れはうっちゃって
僕らは陽気なお調子もん
うん
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あんなにとんがっていた
風が
柔らかくなると
空の蒼さも淡くなる
宵闇の中に
花の甘さが混ざり
夜気がねっとりと
絡み付いてくる
春は恋の季節
だから
あいは
ちょっとひと休み
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イタズラッコの春っぽの風っこが
ぴゅうと口笛を吹くように渡ると
空のほっぺたをっぽっと染めずに
かた物の茶色の樹々のさきっぽを
ほんのりももいろぴんくに大変身
春ッポ るっぽ のはとぽっぽ
おさんぽ 三歩で ろっぽっぽ
んぽっぽ んぽっぽ たんぽぽ
咲いた
っぽ
ようこそ いらっしゃいませ!!
こちらは管理及び著作権主張者である山南薫のかけらです
興味が湧いたら 是非 別の箱もご覧ください
(Jack in the BOXに各種?取り揃えてあります)
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