せぴあ色したおもちゃ

Jack in the BOX

 

   かげぼうし 詩的・私的考察  そよ風の贈り物  くもの巣の虜  
あかね色の郵便箱
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いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
著作権は放棄していません。文章以外の挿絵 壁紙は素材サイト様のものです

春色小紅

冷え冷えとした研ぎすまされた季節から

春一番が吹いたとたん

うすもやにふんわり包まれたパステルカラーな日常が

出現するようなそんな毎日

*おひさま(⌒-⌒)ニコニコ...*

もう、花粉だって何のその

くしゃみ百連発で

燦々さんの太陽sun

ルンルンルンでお散歩sun

マスク、ゴーグル、軍手、帽子の

銀行強盗もまっちぁおな装いで

春の兆し満喫中

*ワールドアパート*

蔦の絡まる瀟酒な鉄骨のアパルトマンの朝は姦しい

おくにことばが行き交って
美味しいゆげが湧いてくる

毎日どこかのお部屋から
喜びのうたがあふれ出し
ある部屋のかた隅からは
哀しみのうたが滲みだす

自分本位でゴリ押すと
破裂おんが満ちてくる

誰かの為に涙して
誰かの為に喜んで

挨拶には満面の笑顔仮面と思いやり

隣の芝生のあおさを羨むよりも
きれいと嬉しがる気骨がほしい

みんなほんのちょっと飢えていて
そして、少しだけ満腹なおうちが
一つだけのテラという共同住宅に
ちんまり、きっちり収まっている

*ぬくもりは*

ぽかぽか昼間の日だまり

橙の球体に凝縮していく

影が長く長く伸びていき

空から闇を呼んでくると

おうちの中にぽかぽかは

いちもく散に逃げていく

街の灯りはきらきらきら

ほしのようにまたたいて

さびしんぼの小さな胸を

キュキュッとくすぐって

ちどり足でさまよっても

ぬくもりはそこにはない

ほら、ねおかえりなさい

*はしっこの村*

はしっこの村にはな
働きもんのじさまと
ばさまが住んでいた

お日さまよりも早起きで
毎日、一汁一菜の粗食
いろり端にはやかんが
チンチンと湯気を上げ
窓辺には四季折々の彩り

雨降る日にも星降る日にも
肩寄せ合っていつの間にか
供に白髪が数えられるより
増え、皺が深くなっていく

たそがれどきには
櫛がかけるように
一人またひとりと
まんなか街なかに
出てった子供達の
朗らかな笑い声が
聞こえてくるよう

そんな時は

家畜やいぬとねこで
ぎゅうぎゅう詰めの
ちっちゃなおうちも
なんだかすきま風が
小さな胸をちくんと

幸せも欠けた月のよう

それでも自然の恵みを
がっちり掴んで感謝し

健やかに暮らしてたとさ

*のこのこ*

このこどこのこ 

カワズの子

とんぼのこ 

のこのこの児

何処へ行く

杉の子のこのこ 小春の子

とんがり帽子で冬を越す

裸ん坊の山々で緑 深く

春風吹くと今日に膿んだ

禍々しい花粉攻撃を開始

杉の子のこのこ 今年の子

タケノコ 数の子 もやしの子

*ルーツ*

心にはなな色の種
宝箱へしまわずに
とびきりのお花を

蒼い哀しみひとつひらき

怒りの紅ふたつ咲き誇る

ピンクな喜びみっつ綻び

美味な黄色蒲公英よっつ

今日に爛れた橙いろ五つ

苦しみの紫六つ向こうに

幸せの蕾は七つみどりに

大地の色へと溶けていく

樹々は白く透き通るよう

根元にはいつも七つの種

感情が明滅し爆発する色

咲かせましょう
満開の花を抱き
ほら、春が来る

*アーガイルなクロコダイルは衣替え希望*

厳しかった今年の冬の寒さに
思わず手にした鰐の着ぐるみ
澱んだ日常の沼地にひっそり
停滞中の鰐輪にくろこだいる

しとしとピチョンと桜色の雨降る日曜日
菱形の鎧はギシギシと軋んだ音をたてる
しとしとピチョンと花降る春流れ風緩む
アーガイルな鎧のボタンを一つ緩め始め
日増しに強くなる陽射しギョロ目は乾く

*あーがいるなくろこだいるはころもがえきぼう*

あぁ、今日も朝日が昇る

坊さんがひとり佇む

ガリレオ・ガリレイを吸って吐き出した

今は三時三十三分

ルンルン留守番上手な瑠璃カケス

なんだ坂こんだ坂

苦労ばかりが張り付いて

ろくでなしを引きずって歩く

こんな僕らはくじけない

だから、大丈夫V

いつでも笑って泣いて

留守番電話が応答中

半分のはんぺんに齧り付く

今晩の食事はグダグダ煮込んだおでんだね

倫敦でロンド、ずんちゃっちゃ

問題は山積みでもへっちゃらさ

ガンガン頑張る頑固者

ええ加減なえぇカッコしい

昨日の疲れはうっちゃって

僕らは陽気なお調子もん

うん

* ドイタドイタ!( ̄ε ̄(☆\( ̄ー ̄)/☆) ̄3 ̄)トウジョウ!! *

あんなにとんがっていた

風が

柔らかくなると

空の蒼さも淡くなる

宵闇の中に

花の甘さが混ざり

夜気がねっとりと

絡み付いてくる

春は恋の季節

だから

あいは

ちょっとひと休み

*っぽ*

イタズラッコの春っぽの風っこが

ぴゅうと口笛を吹くように渡ると

空のほっぺたをっぽっと染めずに

かた物の茶色の樹々のさきっぽを

ほんのりももいろぴんくに大変身

春ッポ るっぽ のはとぽっぽ

おさんぽ 三歩で ろっぽっぽ

んぽっぽ んぽっぽ たんぽぽ

咲いた  

っぽ

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