![]() |
|
せぴあ色したおもちゃ箱 |
![]() |
Jack in the BOX
|
![]() |
寒さの残像を春に残したまま、
突然の夏日を卯月に出現させた陽気な天気は
風薫る5月に木漏れ日を堪能する前に梅雨を呼び込んだようで
喜んでいるのはでんでん虫とキノコばかり
![]()
拭い去れない澱みが降り積もり
五月雨に寝乱れて息苦しい毎日
きしんで黴びてきそう
焼き尽くすような太陽プリーズ
キノコのこのこ日陰の子
今日も雨てるてる坊主も泣いている
![]()
鬱屈した毎日にドット柄
カーテンをひいたみたい
密閉された浴室のようで
じっとりと纏わりつく熱
乳白色の気持ちはブルー
日に当てないと黴ちゃう
雨はブルーチーズタイム
![]()
人の心にはこびとが住んでいて
あのときの溢れた喜びや
あのときの零した怒りも
あのときの哀しみ、楽しみ、笑い、嘆き
あのときの怠け心もみんなひっくるめて
あの時のあの気持ちを
石に変えて磨きながら
お城を造っているんだ
とんちんかん とんてんかん とんとんとん
ごろごろ石もすべすべ石もぼやぼや石も
きちんと上手に並べてさ
石の数はどの人にも公平に与えられ
醜くて汚くて歪でも
捨て去る事はできなくて
どこかにちゃんと収めていくの
そう、人は生まれながらにして
一国一城の主である事は確かで
でもね
分け与える事ができるような気がしても
やっぱり、その人だけのお城だから、ね
あの人はとっても優しくて
広い懐に飛び込んでみても
絶対に入れない場所がある
![]()
うっとうしい毎日
何もしたくなくって
喧噪の中で友達の声が
頭上を漫然と通過していく
雨が降っているのを見るのが好き
出かけたくない理由が
優しく降り込めてくれるようで
風が渺々と唸っているのを聴くのが好き
危ないからと
おうちに籠っていても良いような気がして
それなのに今日は
チリチリとした鬱屈の導火線に火をつけて
蒼い空に太陽がほくそ笑んでいる
車には点々と雨のあと
ぼんやりとした心残りが
うっすらと貼り付いているのか
雨だれを♪に変えて鳥がさえずり
頭のなかをト音記号がうずまいて
きしみが不協和音を響かせていく
![]()
詩人はロマンチストでなくてはならない
詩人は飢えているのが良い
詩人は孤高を貫くべきである
詩人は言葉に剣を隠し持っている
詩人は無口だけど饒舌な筆力が必要である
時には八方美人のふりして近づいて
喰い尽くそうと画策している
詩人は鋭い洞察力を持ったペシミストである
詩人は体制や馴れ合いが嫌いである
詩人は我が道をいっちゃっている人である
途中で翼が折れちゃった元詩人や
言葉の圧力に負けて命を捧げる者が大半である
詩人は万人をねじ伏せるカリスマ性模索中
詩人は思想である
その旗に寄る者もいれば、弓を放つ者もいる
論戦を戦わせるのも一興だろうが
篭城を決め込んで嵐が通り過ぎるのを待つのも手である
プロパガンダに持ち上げられるのは
後世に任せておいたほうが身の為である
![]()
日本から3時間半、高度に慣れた躰は世界初の時速431キロの風景に晒される。
南京ロードに花吹雪は散らない。圧倒的な人ごみが蹴散らす埃が舞う。暗躍する
のはスパイではなくスリばかり。資本主義の国で引っ張りだこの技術は自国をも
潤し、底上げでは無く牽引の生産力として圧倒的パワーで立ち向かってくる。平等
であるはずのユートピアに貧富の差を産み出す。溢れているキッチュな商品は人々
を魅了し続ける。交通ルールよりも明確な原理が横断歩道に横たわり、人も自転車
もバイクも車も我先に急ぐ。ぼやぼやしている先にあるのは死のみ。決然としている。
バンドに吹く風は甘く、1930年代に建築された石造りのクラシカルなアール・デコの
ビルディングは感傷の旗を振る。翻ると468メートルの串団子のようなテレビ塔が
そびえ、近未来のグラッシーな摩天楼の壁面はオーロラビジョン。様々なコマシャール
が消費されていくスピードに負けず流れていく。帝政ロシアの旧大使館は30階以上の
高層団地を含む住宅地を販売する展覧会場へ、東洋の魔都はスケールアップして今に
蘇ってきた。豹よりも速く変貌する都市、セピア色に総天然色のモザイクを点滅させる
上海、しなやかにあれ、壊れたもう事なかれ。
![]()
ちょっと熱っぽいかな
連休明けで
仕事立て込んでたっけ
明日休めないや
また雨だ
ねぇ、るぅるぅ
雨って
風邪を引いてないか
寝込んでいないか
ちゃんと食べてるだろうかと
心配し過ぎた
おかぁさんの
ため息みたい
ねぇ、るぅるぅ
プチ家出で彷徨えるのは
おうちがあるからだね
ちゃんと大好きな御飯をこしらえて
お部屋を掃除して洗濯までして
待っていてくれる人がいるからかな
ねぇ、るぅるぅ
氷枕してお粥さんを食べさせてくる
おかぁさんが恋しくない?
ひとりぼっちのお部屋では
雨が降ると寂しい
ねぇ、るぅるぅ
![]()
鈍色の雲に覆われた空は
湿り気よりも寒さを貼り付かせ
初夏のはずの陽気に楔を打ち込む
絶対、赤が足りない
蓄積されていくのは垢ばかり
くすぶっていく気分は盛り上がらず
爽やかなはずのあたしの5月は風前の灯
月の砂漠を行く駱駝が食む緑はいっぱいあるのに
ぎくしゃくと軋む錆び付いた音が空回りするばかり
なんだかナァな毎日
熱量は何処に雲隠れしたのか
ブルーに塗り込められていく
狂っていく季節は
後戻りを繰り返し
あたしの五月晴れを
連れ去ってしまったのは
確かかも
ようこそ いらっしゃいませ!!
こちらは管理及び著作権主張者である山南薫のかけらです
興味が湧いたら 是非 別の箱もご覧ください
(Jack in the BOXに各種?取り揃えてあります)
幸せの四葉のクローバーをクリックするとそこへ