せぴあ色したおもちゃ

Jack in the BOX

 

   かげぼうし 詩的・私的考察  そよ風の贈り物  くもの巣の虜 
 あかね色の郵便箱
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いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
著作権は放棄していません。文章以外の挿絵 壁紙は素材サイト様のものです

星降る夜の子守唄

夏はどうも雄大な物に抱かれたい気分も満々で

空と海をもっと身近に感じ

寝苦しいからか宇宙もじっと眺めてしまう

冬よりも見え難いのに☆の話が活発になるのは

きっとそんな気分に流されるからかな

冥王星は言葉だけで見つける前に惑星から外れていった

*七夕七景〜番人〜*

夏の夜空の番人

星かごを襷がけして麦藁帽子を冠った少年は

いつも北を指す柄杓を星取り網にして

日曜から土曜までの一週間を飾るにふさわしい

喜怒哀楽、悲喜こもごも、揺りかごから墓場まで

よりどりみどりの星のはなしを追いかけている

最近まで太陽系の惑星だった冥王星の矮弱化に涙し

来年の鏡餅を月の兎にメールで申し込み

金星の二面性に女心を探り

遠くウルトラの星を眺め

ほうき星に乗った魔女ッ娘メグを探しながら

梅星をしゃぶり

クリプトン星の欠片を後生大事にポケットにしまう

*アクアダイバー*

ワープ航法が確立され
テラから宇宙探検にこぞって飛び出し
地球歴16世紀に始まった大航海時代で
世界が縮まったように収縮を始めた宇宙

銀河建国2198年の今
宇宙旅行のトレンドも52 期目を瞬く間に終え
21歳で取得すべき免許として
アクアダイバーの資格がまた、見直され始めた

遥か彼方の2000年問題で揺れたTOKIOで
テレビキャスターへの近道として
気象情報士がもてはやされたように
ちょっと前まで夢先案内人であるドリームダイバーは
就職有利と猫も杓子もこぞってその資格を取るべく
家族総出の家庭菜園で夢見効果の高いラベンダーを育て
規則正しい睡眠習慣を身につけようと躍起になっていたのに
今年は素潜りの記録を問うてくるらしい

宇宙を股にかけて活躍する基本は
まず水泳における正しい息継ぎの仕方である
と言うお茶の水博士の説が
宇宙空間における平衡感覚の養い方という定説を頭一つ抜き
有力になってきているようである

息継ぎと素潜りでは目指すべき方向が
真反対な気がしないでもないが
就職浪人が増えてきている昨今
デマ情報でも飛びつきたいのが人情であるのかもしれない

*あなたへ*

いつも一生懸命予定を立てて
ひとつひとつ階段を登るように
こなしていくあなたへ

肩の力を抜きましょう

予定は未定であるわけで
至る道が閉ざされちゃったように感じても
今の一歩をどう踏み出すべきかに集中していれば
いずれ遠回りしてもきっと
あの時の輝く未来は
誇るべき過去になっているはずだから

慌てないで安心して大丈夫

進んでしまった道はもう
消しゴムを使って
なかった事にできやしないから

気に病んだり悔やんだりしちゃだめだよ

人はひとりでは寂し過ぎるから
繋ぐ手を託す事も大事だけど

無垢の信頼を寄せて
繋いでいた親の手はいずれ振りほどいて

あなたの選んだ道へ胸を張って歩いていってね

かぁさんはちっちゃかったあなたの手のひらや
残った温もりを忘れやしない

例え絶望の縁を覗き込んでしまったとしても

あなたがちゃんと留まって
しっかり足を踏みしめて生きている事を
いつまでも心の底から願って
信じているのを覚えていてほしい

*感受性応答セヨ*

五月晴れの代わりに雨だれを聴いていた

灰色の鬱屈が繭のように気分を丸め込む

長過ぎた梅雨の間に熟成され黴びた心は

あおく澄み切った夏空に溶け出していく

剥き出しの感受性は些細な一言で壊れて

修正不可能の赤いランプが点滅している

トントントンツーツーツートントントン

*勇気を忘れずに*

未来はいつだって未知の世界

夢と希望で胸を膨らませ

なけなしの勇気で

飛び込んじゃいましょう

*車窓に雨、*

降り込められたれっ車のまどから

泣きくずれていくなつぞらを見る

真っ赤に燃えるギラギラの太陽は

借金取に追われ雷様にからまれて

あさって、明々後日までくも隠れ

金策に走らず債権放棄しちゃおか

パチンコ球みたく落ちて来る雨に

明日のうんめいを委ねようと思う

僕の夏休みは三駅飛ばしで爆走中

*流れる星のさーかす 13*

熱量の足りない夏空の狭間の

ゆうやけ お山の向こうから

密やかに流れるジンタのリズム

風孕む ヒグラシの声

茜蜻蛉が沸き上がり

大時代なメロディに乗ってピエロが

一つトンボをきってジャグリング

雲の階段が夕立を呼び

ドラムロールがゴロゴロと唸り始めると

遠く木立の先にギザギザの煌めき

雨に拭われた夜は一点の曇りも無く

星の輝きも増していく

13日に迎え火を焚くと

流れ星に乗った御霊の動きも活発なようだ

命灯す蛍の揺らめきを☆の柄杓で掬う

空中ブランコ、綱渡りに火の輪潜り

ベガ、デネブ、アンタレスが

大見得をきり流れていった

*4000億の星の群れ*

夜空の道路状況はいつだって

盆暮れ並みの渋滞中で

高速通信は歩いている人に追い越されていく始末

こんな感じじゃ

にっちもさっちもどうにも

はかばかしくないのは見え見えで

さっきまでの話が目の前の相手に通じるのに

地球を7回半廻ってこなくちゃだめで

ちょっと3回廻った辺りで

退屈を持て余して見つけた牛に引かれて

善光寺でお参りでもなんて思ってしまうと

話自体が空転してしまうのも頷ける

あという文字がきちんとあという音で

伝わっていく不思議を

リオデジャネイロからの国際電話で再確認しても

単身赴任した夫に愛人ができちゃうのは

空転してしまったさっきの話位

自明の理であるのかもしれない

そう、言葉がしかつめらしく正しく伝わっても

感情はいつも置いてきぼりを喰っていて

ニュージーランドの羊の群れの密度に紛れ込んでも

ちゃんと狼を見つけてしまった羊飼い位有能らしい

孤独はいつまでもたっても飼いならす事もできず

恐竜程の大きさにするのは容易い

65億の一人一人の孤独を夜空に散りばめても

星の数には遠く及ばないようで

降ってきそうな満天な星空を眺めると

ひとりぼっちの気分も癒されるのかな

4000億もの群れたがる星がいても

一匹狼でいたがる星だっているはずで

遠くぽつねんとある星を見つけたら

同類相哀れむ感じがでるのかもしれない

*七夕七景〜夏じまい〜*

たなばた たんざく たちつてと

秋の空と乙女の心は七変化

夏じまいに

怠惰で熱っぽい光を

燦々と振りまきながら

ねっとりとした風が

がらんどうの原っぱを吹き渡っていく

夏休み最後の日を嘆くように

ハラハラと早熟な葉っぱを

火傷しそうなアスフルトに零す

そんな夜にも

ベガもアルタイルもデネブも

ポンとひらいた桔梗のように

可憐に瞬いているはず

*黒い大地*

遥か悠久の昔、空と海と陸がまだ混沌としていた頃
全ての命は気ままに泳いで飛んで
果てもない混沌を駆け回るのは楽しかった

亀はいつの時代も競争に駆り出される性分なのか
ある時、亀と鯨が
どちらがずっとじっとしていられるか
我慢比べをしたんだとさ
最近になって兎を負かす事ができた亀も
あの当時はまだまだあおかった
雨の薫りに鼻がむずむずして
思わずくしゃみ百連発で
のっそり起き上がり動いてしまった
そんな亀の慌てぶりにも一向に動じず
鯨はどっしり悠然とあるがままに動かず

魚らしさはすっかり影を潜め
京の都になる為か
小さな命が彼の上を飛んだり跳ねたりしても
シーンと静まり返ったまま

実は泳ぐのや飛ぶのが苦手な命が
端然とある鯨の上で休むようになり
そして、混沌は分かれていった

空と海の境目は時々昔のように曖昧だけど
陸は鯨の形に見えませんか

雨をたっぷり吸った黒い大地には
鯨の坊やが眠っている
ギラギラの太陽に
しらけていってしまいそうな大地を
守る為にじっと佇み
アップアップな日常で
干涸びちゃいそうな夢や想いに蓋をするように
悠々と

赤く燃えていく空の向こうから
かすかに
母の子守唄が
聴こえてくるでしょう

坊や、よゐこだ、ねんねしな

ほら、入道雲のおじさんが
おしめりを連れてやってくる
遠く雷鳴に混じってとうさまのうなり声
我慢比べをする坊やを楽しませたいと
鳥が歌い花々は咲き乱れ
緑深くなる頃には
未来もゆっくり泳ぎだすでしょう

それまでずっとおやすみ、坊や

   かげぼうし み詩的・私的考察 そよ風の贈り物  Jack in the BOX 
くもの巣の虜  あかね色の郵便箱

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こちらは管理及び著作権主張者である山南薫のかけらです
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