せぴあ色したおもちゃ箱 |
||
Jack in the BOX
|
いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
著作権は放棄していません。文章以外の挿絵 壁紙は素材サイト様のものです
春のスウィッチはさくら色
澱んでしまった想いもほどかれる
咲いた咲いた春が咲いた
萌黄いろのそよ風に乗って
ほんのりと街が色づいていく
ふらふらと漂い気分浮上中
山からの冷たい風と
海からの暖かい風鬩ぎ合い
春風は暴風級の悪戯好きで
遥かかなたの
タクラマカン砂漠やゴビ砂漠から
偏西風で運んできちゃった黄砂は
蒼いはずのそらに紗のカーテン
春霞よりもきっぱりとした重力
日食されたお日さまは
よわよわしくほほえみ
夕焼けも赤く発光せず
夜に飲み込まれていく
山に縁取られた街の花
膨張を続ける都よりも
薄紅色を凝縮していて
集めた光を放出するのか
宵闇にボワァッと浮かぶ
ねぇ、あなた
あたしが博士から手紙が来たのよって言ったら
誰からだと思う?
今だったら数学を愛しているあの博士からかしら
記憶が80分しか持たないあの博士
そう、あの博士
数字のきっぱりとした潔さと
感情の狭間に漂う感覚は
白い紙に並ぶ文字を
眺めているような気分なのかな
数字と文字は同じものだから
きっと神の采配のような言葉も見つかるはずだよね
あたしはそう思う
うん、彼から手紙が届いても嬉しいかも
でもやっぱり、お茶の水博士からだったら
天にも昇る気分になるだろな、きっと
抜けるような蒼い空の向こうに
煌めく未来があると信じていた
薄紅色の蜃気楼のような架け橋
ピカピカの一年生といっしょに
駆け抜けていったのは希望の花
凍てつく寒さに凍えてしまった
心も今は萌黄出す若葉とうたう
ただ綿々と続くいまの先にある
決して触れる事のない永遠の時
爛漫の春、日の光を一心に集めて
桜は夜に発光して花吹雪を降らす
花びらを拾い集めたその手
今は傘の花を咲かし
砕け散ったこころを
ジグゾーパズルのように
張り合わせる
欠けてしまった追憶に
一枚一枚花びらを散らすと
縫い付けられた春は
甘いあまい薫り
ほころび始めた想いも
雨粒に
静かに
ゆっくり
溶け出していく
滲んでいった夜について
の考察をする程ナイーブでも
ウブでもなくなったのは
いつ頃だったんだろうか
破れ去った恋の片道切符は
滲んでいく夜の街に
雨と泪と鼻水とため息と
一緒に粉々に降らし
雨の布団を冠ったお日さまのように
ふて寝を決め込んで
夜と一緒に溶けてしまえば
また新しい夜明けがくる事を
覚えているからなんだろうな
早速、ゴルコンダをググったら
ゲっ実際に存在していたのかよ
何だよ?1512年―1618年まで
ムガール帝国がイスラム教を
統一した時滅びたようだけど
近世デカン東部にあったイスラム王国で
クトゥビ・シャーヒー朝とも言うらしい
あさっての名詞を羅列されても
ちっともわかりやしない
現在のハイデルバードにあったようだけど
何処だよ、そこは?インドの北のほうかな
現インドのテクノロジーのハブだってさ
そしてキストナ川のほとりに伝説の
ダイヤモンドの山がある場所らしく
280カラットってどんな大きさだい
天竺から遠く、モスクのターバンのような
丸いドームがキンキラ金としていたのかな
日本はちょうど戦国時代から安土桃山時代
下克上から豪華絢爛へと至る
エネルギー充満180%な頃だった
知らなかったな。インドに関係深いとは
目から鱗とはきっとこういうことかも
ダイヤモンドの原石を探しているんだな
で、今回も光り方を間違えてしまったな
ひかるかどうかもまったくもって怪しい
でもね、信じるものは掬われるとも言う
のさ
知っているのに
知らない振りをする優しさや
わからないのに
解った振りをする優しさより
弱肉強食の今日
千尋の谷に突き落とすような
ライオンの優しさが
欲しいと思うのは
あたしの我が儘なんだろうか
スモッグか春霞のせいか
メラメラと焼き尽くす朝焼けはない
セロファンに透かしたような太陽
掴めそうな不吉
萌葱色のそよ風に抱かれた山々は
はるが来たよとさくら色に発光し
はらはらとピンク色の泪を散らす
すると辺り一面緑色にふやけてく
そして
その、平穏な日常に澱んでいくの
幸せの真理はいまだによく解らない
蹴飛ばしてくるおなかを摩りながら
この夏母になる彼女はうれしそうで
生まれるのを 抗っているようだと
なんとなく感じてしまったあたしは
取ってつけた下手な感想を口にする
笑うよりさきに体全体で泣く子供は
ちょっとずつ天使の名残を人のまね
をしながらぽとんと捨てていくのか
満面の笑みは嘘くささが張り付いて
ダ・ヴィンチのモナリザの微笑みと
広隆寺の弥勒菩薩半跏像の口元から
なぞは零れてきているようできっと
幸せの本質が隠れているに違いない
フルルフルルと
大地を震わせ
雨が降る
ふわっとむずむず
芽吹いて緑
ちっちゃくても
若芽はやっぱり
イチョウ型
ハンガーの代わりに
お寝坊な樹々の若枝を
ポッキリと手折る鴉
儚げに桜色だった
妖艶な姿はもうない
すっかりと緑色
緩んでいく陽射しを
透かす葉脈
心地よい風を孕む準備
むっちりと緑色
はるかぜふいて
あめふって
はながさいて
春るるる
ようこそ いらっしゃいませ!!
こちらは管理及び著作権主張者である山南薫のかけらです
興味が湧いたら 是非 別の箱もご覧ください(Jack in the BOXに置いてあります)
幸せの四葉のクローバーをクリックするとそこへ