せぴあ色したおもちゃ

Jack in the BOX

 

   かげぼうし 詩的・私的考察  そよ風の贈り物  くもの巣の虜  
あかね色の郵便箱
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いらっしゃいませ!!どうぞ、ゆっくりご賞味いただけたら幸いです
著作権は放棄していません。文章以外の挿絵 壁紙は素材サイト様のものです

*そらいろの種*

種まき人のわたしたち

生きているうちに

満開の花が咲き誇るのも見たいけれど

そっと

種を手渡すのも

粋かな

と思い始めた今日この頃

冬らしく寒い日が続きますが

拙い綴り手のうたに

耳を傾けていただけたら幸いです

*まいくろちっぷ*

便利さと言う名目で
色んな物が切り落とされていく
夢の島に住んでいたい
と思うのは女々しさなのか

金額や思惑で秤にかけられて
計算高く世の中は動いているようで
取り残されるのは
時代遅れなのでしょうか

不器用さと知識が
サラダボールで掻き混ぜられ
またひとり 
言の葉と言うくもの巣に絡まった

荷物に通し番号をつけるように
人にもペットにも
バーコードを入れ込む昨今

子供を育む場所も経費削減と
定員割れの折から閉鎖されるらしい

見守る目よりも
直ぐの働き手が欲しいと言いながら
狭き門に殺到してつまみ出された
あたしは何処へ流れていくのだろう

*夢であいましょう*

目をクリクリさせて
鼻の穴を大きく膨らませて
電信柱の後ろに隠れているおとこのこ
笑いの爆弾を抱え
友達が近づくのを待っている

ワッ
キャ〜、あ、ビックリした。いやだぁ、けんちゃん。
心臓が止まるかと思ったよぅ
嬉しそうに手を繋いだ子供らが駆けていく
驚く事はあんなにも簡単だったのに

2001年9月11日、日本時間夜10時
数週間に渡る案件をやっとこさ、片付けて
ボロ雑巾のようにベッドに倒れふした私に
飛行機がツインタワーに突っ込んだと言う
ルームメートの叫び声
エープリルフールじゃないし
どんな映画を見てるんだか趣味が悪いと
ドロのように眠った

起き抜けのニュースは映画さながらだった
普段の仕事は待ったなしで降ってくる
知人は大丈夫なのか・・・
謀殺される中、ふた月遅れで辞令を受け
煙と埃の舞い上がるグランド・ゼロへ

安否を問うビラと物見高い群衆が犇めき合う
ニューヨーク冬の名物の地下鉄の煙と同じゆげ
燻る匂いは凍り付く事も無く
胸の奥底をギュっと攫んで離れない

街が一つ消え去った跡
夢はやはり砂城のようで
夢から覚めた現実には
どんな粉薬が蒔かれたのか

あの日は長い夏休み気分が終わった
抜けるような蒼空が広がる
典型的な休日明けの火曜日だった
 この街の小高い丘からもハドソンリバーを挟んで
摩天楼がクッキリと浮かんでいた

眠り姫は来ない王子のキスを待つ

*迷路*

言葉遊びに嵌ったら

これがなかなかの迷い路

右往左往して そらを見上げる

亜麻色の髪を銀に輝かせ

少女は 湖一面に映った満月に

いったい どんな祈りの言葉を放ったのか

銀のタクトを振るようにキーを打つ音

カタカタカタカタ・・・・

黒い文字が色とりどりの花のよう

しろい世界を覆っていく

妖精の噂

いたずら好きのキューピッド

白鳥が舞い降りた湖畔

大きな嘴に

夏祭りで掬った紅い金魚を

隠し持ったペリカンも眠る

チャイニーズスープのような

混濁したあたまに浮かぶのは

切れ切れのイメージばかり

*冬も夜*

お日様が真っ赤になりながら

羊も鰯ものみこんでいくと

とっぷりとした夕闇がやってくる

cosmosは忍びやかに地球(テラ)に寄り添い

たっぷりとした夜のマントを拡げる

ひと吹き毎に寒くなっていくと

氷の瞬きは街の灯りに負けずに煌めく

西の空に誰の忘れ物か

猫のかぎ爪のような三日月のブローチが

小さき☆を従えて光っていた

*夜明け*

満々と宇宙を讃えていた夜

幾億光年の彼方から
囁きかける水の憶い
暗い蒼に浮かぶ☆の色

やがて
東に紅が
ぽとん

満ちていた夜と浮力が

引いていく 退いていく 
惹いていく 敷いていく 
弾いていく 轢いていく
挽いていく おともなく

小鳥のさえずり
くるんと水の膜に
くるまれて眠っていた街が
乾いていく

宇宙の見ていた水の夢は
海に集約され
運ばれてくる
未来の視線の先に
また新しい朝がきた

*いのり*

冬将軍の黒いマントの中
屋台骨に成り果てた木々にも 
白い花が咲くはずで

ほんの少し前まで
華やかに彩られた木々の下に
なぜか タンポポが咲き乱れ
蝶のように舞い踊っていた葉っぱも
木の根っこのお布団に早変わり
サクサクっと
芳ばしい落ち葉踏みしめていた

風が蒼く遠く透き通ってくると
陽射しの柔らかさが
身にしみて
裸樹に安らいでいる小鳥も
少しは暖かなのだろうか

暖冬だと言う予想を大幅に裏切って
あちらこちらで初雪のニュース
事件、災害で揺れるよりは
冬の風物詩で彩られる
年末であることを
双子座流星群のしっぽにでも
祈りたいな

*絵日記*

小学校の夏休みの宿題だった絵日記

大嫌いだったな

なのに、今嬉々として

ブログを書いている私

喰わず嫌いと

切っても切れないようで

嵌ると抜け出せない

誰が見ているのか、

一体誰に向けて発信しているのか

漠然としている

自己満足なんだろうな

花まるをつけてくれる先生もいず

くっついてくるのは18禁ばかり

イタチゴッゴをしながら

毎日更新を目標に掲げている

*あけよろ*

この一年の想い出が回っている

ゆうべと一緒に

2005年が音も無く沈んでいった

一人残された心地がするボクは

目覚めると

新しい年の扉をあけたはずで

サイダーなような

あぶくが弾けた気分

まっさらな一日にワン♪

なんか嬉しい

*よ♪*

腰痛の幼虫がよ♪

挨拶一発やってきて

日頃の不摂生を媒体とした体に

居座った

こいつぁ春から縁起が悪いぜ

ふて寝のような寝正月

*初詣*

かみさんは

この数日

きりきり舞い

てんてこ舞い

うちでも

落書きをされて

ぐちゃぐちゃに

破り捨てられている

♪のような言の葉を

散りばめたいのになぁ

*窓*

いつもの時間に

スーパーのプラスチックの袋を振り回しながら

その女の子はやってくる

道路に落ちた吸い殻を熱心に拾い集めていく

この寒空の下にしかも素手で

そして左に掃けていく

今度は集団登校の小学生が元気よく湧いてくる

これから会社に出かけるお父さんが

くわえ煙草で子供に手を振って別れていく

寒いだけではなく

毒を吸い込み過ぎたとしか思えない

せむしのような背中のおとうさん

ガラス鉢の中から副流煙は関係ないかも

でもね

蒼い空の下あなたの人となりは見られています

お気をつけて

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